ほっとさせてくれる私の家

私の育った家は、築40年をゆうに越え、あちこち傷んできて、こまめにメンテナンスは行っているものの、追いつかないくらい老朽化しています。

そこは、200戸くらいの団地で、当時、最大手の住宅メーカーがの建売が8割方占めていた中、知人の宮大工さんに建ててもらった私の家は、小さいですが両親の自慢でした。

とはいえ、子供の頃の私は、モダンな洋風の住宅の中に、ぽっんと建っている小さな和風の我が家が恥ずかしくて、友達を呼ぶのも気がすすみませんでした。

月日が経ち、私は住宅メーカーに就職しました。経理の仕事なので直接建築に携わる事はありませんでしたが、設計課の仲良い同僚が、遊びに来た時の事です。

一級建築士を目指していていた彼女には、我が家がとても興味深く映ったようで、父親と話が弾んでいたました。あれこれ説明する誇らしげな父の顔は、今もはっきりと覚えています。

今では憧れてたモダンな建売は、ほとんど建て替えられ、昔の面影を残している住宅は随分減りましたが、実家に帰る度に、当時のままの姿で迎えてくれる小さな家は、私をほっとさせてくれます。